テレビやラジオで日々の天気を伝える気象キャスター。そのキャスターたちでつくるNPO法人気象キャスターネットワークでは、豪雨災害などに備える防災に加え、地球温暖化や気候変動についても小中学校に出向いて現状や対策などを分かりやすく伝える活動を続けている。理事長を務める井田寛子さんは「地球沸騰化時代に突入し、これからはテレビの気象情報でも気候変動のことをもっと積極的に伝えていきたい」と意欲を語る。
――自治体などの要請を受け小中学校への出前授業のほか、親子向けのイベントなども実施していると聞きました。
◆気象キャスターネットワークは環境問題や気象災害に備える重要性を多くの人に伝えようと2004年に設立され、現在キャスターを目指す学生なども含め約230人が参加しています。昨年は57校で出前授業を実施し、イベントも14回開催しました。
気象キャスターの多くは気象予報士の資格を持っていますが、予報士とキャスターの違いは気象データを使い天気を予測するだけでなく、そこに自分の考えやジャーナリストとしての視点を交えながら人に分かりやすく伝えることができるかどうか。出前授業で子どもたちに地球温暖化や異常気象などの問題を伝えることは、私たちにうってつけの役割だと思います。
小まめに電気を消すといった温室効果ガスの排出削減に向けた行動変容だけでなく、地域でごみがどれだけ出て、そのうちどれほどリサイクルされているかといった課題にも関心を持ってもらい、大人に疑問をぶつけることで社会を変える力になってほしいとの思いで子どもたちに説明しています。子どもたちや若者の声が社会を変える時代にきていると感じています。
災害報道に関わるため気象予報士に
――井田さんはなぜ気象キャスターを目指したのですか。
◆大学卒業後に製薬会社に就職したのですが、メディアで仕事をしたいと転職し、02年にNHK静岡放送局に入局しました。その時点では気象予報士ではなく、情報番組のリポーターを担当していました。静岡は災害や防災の報道が多く、記者でもない私がそういった報道に関わるためにはどうすればいいのかと考え、専門性を身につけるため予報士の資格を取ろうと決意しました。横浜まで新幹線で試験対策の講座に通うなど3年半勉強を続け、06年に5回目の試験でやっと合格しました。
気象キャスターとして大阪放送局に08年に採用され、朝や昼の気象情報のコーナーを担当。東京に勤務地を移し11年4月から5年間、夜の報道番組「ニュースウオッチ9」の気象キャスターを務めました。
大阪放送局に採用されて間もない08年7月、神戸市で午後に局地的な大雨が発生し、川が増水して小学生や保育園児を含む5人が流されて亡くなる事故が発生しました。当日、私は…
May 26, 2024 at 05:00AM
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ともに・共生社会へ:天気予報で気候変動を伝えるために 気象キャスター・井田寛子さん - 毎日新聞
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