8月中旬は雨の日が多く、夏とは思えない天気が続きました。こうした雨の日が続くと、日本人はあいさつ代わりに「本当によく雨が降りますね」など、天気の話題を持ち出すことが多いのですが、中国人は天気の話をするのではなく、別の話題があいさつ代わりになるそうです。そして、あいさつ代わりの話題がずっと同じではないそうです。一体、どういうことでしょうか。
「どこに旅行いく?」があいさつ代わり
来日して10年以上になる中国人の友人から、以前、「営業先を訪問すると日本人は必ず、『あいさつ代わり』に天気の話題を持ち出してきて、それが不思議だった」と聞きました。 「今日も暑いですね」 「だいぶ日が長くなりましたね」 取引先に到着して、部屋に案内されると、すぐにこのような天気に関わる言葉を掛けられることが多く、友人も次第に、いつも天気のことを気にするようになったそうです。この友人は上海の出身ですが、中国は比較的、晴天の日が多く、降水量が少ない大陸性の気候で、日本ほど日々の天気が目まぐるしく変わることはないそうです。 近年では、中国も特定の地域で豪雨災害が発生しており、今年は河南省で記録的豪雨があったばかりですが、全国レベルで警戒するような災害はあまりありません。そのため、「日々の天気を気にする中国人は日本人ほど多くない」と言っていました。では、日本人が天気の話題を持ち出すのとは異なり、中国人はどのようなあいさつをするのでしょうか。 日本人が知っている中国語のあいさつは「ニーハオ」(こんにちは)が代表的ですが、同じ意味のあいさつとして、「チーファンラマ?(ご飯食べましたか?)」があります。昼食の時間帯に会って、このあいさつをすれば、文字通り、「ご飯を食べましたか」という意味になりますが、多くの場合は「こんにちは」の代わりに使われます。 中国には「民以食為天(民にとって食事は一番大事である)」ということわざがあり、中国人は食べることを何よりも重視しているから、あいさつの代わりとして、このような食べることに関係する表現をよく使うといわれています。日本人の「いいお天気ですね」というフレーズが必ずしも、天気について具体的に会話したいわけではなく、誰かに会ったときの呼び掛けの一つであるのと同じです。 つまり、中国人は「天気」よりも「食事」を重視しているということの表れなのです。しかし、最近では「チーファンラマ?」というフレーズを耳にする機会が徐々に減ってきました。明確な理由は分かりませんが、中国も飽食の時代になり、「食事を済ませましたか」というあいさつが実生活にそぐわなくなってきているからかもしれません。 中国人の友人に聞いても「そういえば最近、自分もあまり言わないし、周囲でもあまり聞かなくなりましたね」と言っていました。では、他に新しいあいさつの言葉があるのでしょうか。 同じく中国人の友人に聞いてみると「最近は『この週末はどこへ旅行に行くのですか』というのがあいさつ代わりですよ」と教えてくれました。会社の同僚と廊下ですれ違ったり、取引先に行ったりしたとき、このフレーズをあいさつ代わりに言うことや聞くことが増えたそうです。 コロナ禍がほぼ収束して、国内限定ですが、旅行に出掛ける機会が増えた中国人にとっては最大の関心事が旅行だったので、それがあいさつになったのではないかという話でした。もちろん、全国区で使われる定番のあいさつというほど広まっているフレーズではありませんし、中国は広大なので個人差も大きいです。しかし、今、関心がある話題だからよく使うということでしょう。 日本人は今も昔も天気の話題が大好きですし、天気は最大の関心事の一つですが、社会情勢の変化が激しい中国では、あいさつ代わりの言葉もずっと同じとは限らないようです。
ジャーナリスト 中島恵
August 21, 2021 at 04:15AM
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